ギネス認定の“万博おばあちゃん”、会期中一番の思い出は?

 「万博に通い始めて早20年。この日を迎えられたのは、多くの国の方々からの応援と後押しがあったから。みなさんへの感謝を胸に、今後もギネス記録を更新しつづけたいです」

そう喜びを語るのは、「万博おばあちゃん」こと山田外美代さん(76)。9月5日時点で「万博を訪れた最多日数」(8カ国11会場、累計648日)を更新し、ギネス世界記録に認定された。現在もその記録を更新中だ。

20年前に地元・愛知で開催された「愛・地球博」に毎日通ったことで、当時「万博お母さん」「万博おばさん」の愛称で親しまれ、一躍、時の人に。その後も万博愛は冷めることなく、韓国や中国、ドバイなど世界各国の万博に足を運び続けた。

そして2025年の大阪・関西万博も“皆勤”を狙うべく、昨年12月に会場近くに部屋を借り、夫と息子を引き連れて愛知からお引っ越し。会期中のチケット代や引っ越し代、交通費など万博のために計350万円を投入するほどの力の入れようだった。

体調面を考慮し、滞在時間は1日3時間程度だが、病院の通院日でさえ、早朝に入場して参観後は速やかに退場するなど、“皆勤”への強い意欲を見せた。

そんな山田さんに、会期中で一番うれしかった思い出を聞いてみると、

「一番はやはり開幕日ですね。私たちの万博は2017年の誘致活動から始まり、開催国決定時には大阪のみなさんと道頓堀で万歳して喜び合い、開幕1000日前、600日前など節目のたびに夢洲会場に足を運びました。だからこそ、初めて会場に足を踏み入れた瞬間の高揚感と感動は、今でも忘れられないです」(山田さん、以下同)

ギネス世界記録に認定された“万博おばあちゃん”(写真/本人提供)
ギネス世界記録に認定された“万博おばあちゃん”(写真/本人提供)
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