糖質のドカ食いは未来の健康も蝕む
糖質のドカ食いは日々のコンディションのみならず、未来の健康も蝕んでしまう。
だから糖質の摂りすぎはご法度だ。いまはコンビニでも飲食店でも低糖質の食品が増えている。それらを利用してお腹を満たすのは有効なリスクヘッジだろう。
ただし過度な糖質カットに走るのは本末転倒だ。エネルギー不足になるし、食の楽しみも失ってしまう。糖質とはうまく付き合う必要がある。
そのポイントはよく言われるように「食べる順番」だ。それに尽きる。先に食物繊維やたんぱく質を胃袋に入れると、糖質の消化スピードが遅くなる。血糖値の上昇が緩やかになるわけだ。
たとえば定食ならサラダや味噌汁、主菜から食べるようにする。白米に手をつけるのはそのあとだ。いわゆるベジファースト、プロテインファーストである。血糖値スパイクを避けるうえでもっとも合理的な食べ方だ。
さらに食後の軽い運動も有効だ。運動をすると筋肉が血中の糖を取り込むため、血糖値の上昇を抑えられる。僕が習慣的にやっているのは「その場ふくらはぎ運動」だ。背伸びをするようにかかとをリズミカルに上下させる。それだけだ。講演会の控室やエレベーターを待つあいだに行っている。
僕は自分の血糖値をモニターできるパッチ型センサーをいつも装着しているのだが、炭水化物を食べたあと、その場ふくらはぎ運動をすると血糖値の数値が明らかに抑えられる。些細な運動ながら十分に効果があるのだ。
もちろん散歩やスクワットでもいい。とにかく食後は軽く体を動かそう。
血糖値スパイクはあなたのあらゆるパフォーマンスを下げる大敵だ。眠気、倦怠感、集中力の欠如を招く。さらには心筋梗塞や脳梗塞といった致命的リスクもはらむ。日ごろ、なんとなく体調が冴えないという人は、血糖値が乱れている可能性がある。いちど糖質について見直してほしい。
糖質は体や脳にとって欠かせないエネルギー源であり、体力の回復にも欠かせない。糖質とどう付き合うか。それ次第であなたの人生のクオリティは大きく変わる。













