維新に手柄をとられる……戦略の見直しも
「玉木首相」も「玉木財務相」も幻となり、国民民主内には安堵と困惑の双方の感情が入り混じる。
「玉木氏も、考え方に違いのある立憲や維新と一緒に政権運営をしても行き詰まることは目に見えていた。自民と維新が接近することで、玉木氏が無理やり首相に担がれることもなく、連立にも入らずに済む理由ができてちょうどよかったのでは」(国民民主関係者)
ただ、これまで少数与党に対して「年収の壁」引き上げなどを要求し一定の成果を上げてきた玉木氏は、戦略の練り直しも迫られそうだ。
「国民民主は『手取りを上げる』など、有権者の支持を得られる公約を掲げ、実際に政府与党に実現させることで、注目を集めてきた。でも今後維新が連立入りすると、ガソリン暫定税率の廃止など、これまで国民民主も主張していたことが実現しても維新の手柄のように見られてしまう。
有権者が『同じようなことを主張しているのなら、与党で政策を実現できる維新に投票しよう』という流れないかが心配だ」(同)