クライマックスシリーズは歴史的役割を終えた
賛否両論。それがクライマックスシリーズ(CS)に対する評価だ。
反対意見は、なんといってもリーグ優勝していないチームが日本シリーズに出場することへの拒否反応だろう。
短期決戦の結果は時の運。せっかく長く苦しいペナントレースを勝ち切ったチームが、おまけのようなCSに負けて、ガックリと肩を落とす選手たちは気の毒すぎる。
アドバンテージを手厚くするという案もあろうが、むしろ私はCSはもう歴史的使命を終えたので、廃止すればいいと思っている。
CS存続への賛成理由に対して反論していく。
【理由①】ビッグイベントによってライトな野球ファンを引き込むきっかけになる。
→日本シリーズはともかく「CSなら見たい」というファンはもういない。
【理由②】CSがあるおかげで消化試合を減らせる。
→今や消化試合でも客は入る。2~4位の順位争いへの関心は高くない。
【理由③】大きな収益になっている。
→地上波放送なしのケースもある。CSでなくても試合を増やせばいい。
確かにパ・リーグが瀕死だった頃、理不尽なプレーオフをやることで、消化試合が減った。2~4位の順位争いも盛り上がった。
それをセでも導入して、ふだんは放送しなくなったプロ野球中継が注目されたこともあった。
しかし、もはや野球に興味のない人にとっては、CSも「予選」でしかない。そして、もはやCSは日本シリーズの価値を下げる効果しかない。
バッサリとCSを廃止してしまえば、「CSをスッキリさせるために16球団に」といった、トンチンカンな意見もなくなるだろう。リーグ優勝は6チームで争うのがベスト。ポストシーズンはプライドを懸けて白熱する日本シリーズがあればそれで十分だ。
CSをやっていた時間が余るというのなら、新アジアシリーズ、リアルワールドシリーズを実現して、それに当ててほしい。