「その怒声に驚いた児童が泣き出してしまった」 

男性教諭A(23歳)は相模原市立の小学校が初任校で、教師歴2年目の新人だった。受け持ちクラスは3年生。1年目は新人なりに教諭としての大変な仕事をこなしていたようだが、今年4月から6月にかけて職場の秩序を乱すだけでなく児童や保護者を不安にさせる事件を起こした。

今回の減給1カ月の処分を受けたきっかけとなったのが、今年5月15日のことである。相模原市の教職員課の担当者は言う。

「Aは前日の5月14日に担当クラスで紛失物があり、その対応への助言を男性校長に求めたそうです。しかし校長はそのとき、別の作業で忙しく対応できなかったと。その翌日15日朝からAが校長に『なぜ昨日、対応してくれなかったのか』といった話し合いをしたところ、授業開始前の『朝の会』の時間を過ぎてしまったようなんです。

そこでAは『朝の会の時間を過ぎたのは自分のせいではない。児童の前で謝罪してほしい』と校長に言ったそうです」

写真はイメージです(PhotoAC)
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校長はAの提案を受け入れ、授業を始める前にAの担当クラスに行き、児童たちにわかりやすく「朝の会が遅れた経緯」と「遅れて悪かった旨」を伝えたという。

しかし、Aは校長の説明などが気に入らなかったようだ。そして児童の目の前で大声で校長を叱責したという。教職員課の担当者は言う。

「Aと校長からの聞き取りによれば、Aは校長に対し『ハッキリ言ってください! 自分はクラスの子どもを守る責任がある!』と大声で怒鳴りました。興奮がおさまらず、それ以外の言葉でも校長を叱責したそうです。

Aは気づかなかったようですが、校長はその怒声に驚いた児童が泣き出してしまったのを見たようで、いったんAを廊下に出るよう促し『いかなる理由があっても児童の前であのような大声を出してはいけない』と諭し、その後はその日の授業が通常通りに行なわれたようです」

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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