女性の勤務先近所の防犯カメラにも谷本容疑者が映っていた
8月20日に神戸市中央区の自宅マンションで刃物で刺され殺害された損害保険会社に勤める女性の遺族は、谷本容疑者逮捕の翌日の23日、
「犯人が逮捕されたと聞き、ひとまず安堵しています。懸命な捜査に感謝いたします。引き続き、今後の捜査を見守りたいと思います。家族一同、悲しみに暮れ、混乱した状態が続いていますが、せめて安らかに送り出したいとの思いでおります。」
との悲痛なコメントを発表した。
女性は20日夕に勤務先を出た後、阪神電車に乗って神戸三宮駅で下車、南東方向に10分ほど歩いて自宅マンションに到着。
オートロックの玄関から入った際、谷本容疑者が真後ろについて侵入し、同じエレベーターに乗り込んで女性の腹部などを刃物で複数回刺したとみられている。
「エレベーター内の監視カメラの映像を1階エントランスのモニターで見た他の住民が、女性が男に羽交い締めされているのに気づき午後7時20分ごろに110番しました。
駆け付けた警察官が、女性の部屋がある6階のエレベーター前で女性が倒れているのを見つけましたが、失血がひどく助かりませんでした」(在阪記者)
男が午後8時台に新神戸駅を出る新幹線で東京方面へ向かったことをつかんだ県警は、翌21日に男を東京都新宿区の運送会社に勤める谷本容疑者と断定し、非公開の指名手配をかけている。
これに基づき警視庁の捜査員が22日、JR青梅線の終着駅である奥多摩駅で谷本容疑者が降りたことをつかみ、奥多摩町内で身柄を確保した。
その夜から取り調べを始めた兵庫県警は24日朝に谷本容疑者を送検。これまでの調べで容疑者と女性の間に面識があったことは浮かんでいない。動機につながる犯行前の行動について在阪記者が話す。
「防犯カメラの解析で谷本容疑者は女性と同じ阪神電車から降り、マンションまでつけていたことがわかってきました。どこから尾行を始めたのかははっきりしませんが、女性の勤務先近所の防犯カメラにも谷本容疑者が映っていたとの情報があり、会社を出るところからつけていた可能性もあります」(同記者)