「いいとも!」はタモリさんの事務所からの逆オファー
──芸能界入りのきっかけは、本当に偶然だったそうですね。
岸田健作(以下、岸田) 高校時代、仲間とダンスチームを組んでいて、卒業式前に六本木で開かれたコンテストに出るため、会場へ向かうエレベーターに乗っていたら、なんとそこにタモリさんが乗ってきたんです。
テレビに出てた人がいきなり目の前に現れたものだから、ついついテンションが上がってしまって。「うわ!超タモリじゃん!?」って仲間と盛り上がっていたんです。
そしたらコンテストが終わったあと、スタッフの方が「さっきの子たちどこ行った?」って探してて。「ヤベ!さっき騒いでたの絶対聞こえてたから怒られる!」と思って焦っていたら、「いいとも青年隊って知ってる?芸能界に興味あるかな」って声をかけられたんですよ。

──まさかの、タモリさんの事務所からの逆オファーだったのですね。そこからすぐにいいとも青年隊へ?
岸田 それが、当時はちょっとイキってまして。『芸能界とか興味ねーし!オレらはマライヤ・キャリーのバックダンサー目指してるから。タモリのバックじゃ踊れねーよ!』って断ったんです。
でも、『気が変わったら連絡して』と、事務所の方から名刺をもらって。家に帰って親に名刺を見せてこのことを話したら『これ、有名な芸能事務所じゃない!何で断ったのよ!』って大激怒されて。
翌日、事務所に『すいません、やっぱりお話聞かせてください』ってアポを取ったんです。ただ、原宿の竹下通りで待ち合わせしたんですけど寝坊してしまって、なんと5時間も遅刻してしまったんです。
あわてて事務所の方に電話をしたら『まだ待ってるよ』って言ってくれて。その時、『君、遅刻グセある?』と聞かれて、『はい、校内一の遅刻王でした』って正直に答えたら、そしたら『それ、直せる? それがいいとも青年隊に入る上で絶対条件だから』って言われました。
──「笑っていいとも!」は生放送ですからね。
岸田「月曜から金曜までだよ、遅刻したらアウトだから」と言われて、それまで夜遊びもガンガンしていたけど、一切やめました。そこから3年間、番組には一度も遅刻しませんでした。