今でも回収されるんじゃないかと怯えてる(笑)
——さまざまな意見が予想されるなか、2025年6月25日に発売した1st写真集『水平線』に挑戦しようと思った背景は?
いろんなことを言われることは覚悟していました。でも、今の自分を恥じてはいないし、ここ数年で一番自分らしくいられている。だから、そんな自分を残しておきたいと思ったんです。そして、信頼できるスタッフさんたちがいたので、全力でお任せしようと決めました。
——ロケはタイ・クッド島で4泊5日で実施されたとのことですが、印象に残っていることはありますか?
ハプニングが多かったです! フェリーの移動中に荷物がなくなることもありました。日本と違って、荷物にタグ付けする習慣がなくて、自分たちの荷物も自己申告しないと下ろしてもらえないんですよ。
しかも下ろした荷物が置かれる桟橋が木製でガタガタしていて、荷物が落ちて海に流れてしまうこともありました。それを見た瞬間、みんな固まって、「衣装が落ちたらやばいぞ」とか「メイク用品が落ちたらどうしよう」とか言いながら、大慌てで(笑)。
一日一回は何かしらハプニングが起きていましたね。でも、一日の終わりには必ずみんなで笑って終われるから、撮影を通してポジティブな気分になれました。
――写真集『水平線』は、ほぼレタッチ(修正・加工)がされていないと伺いました。
ほぼすっぴんみたいな感じで出ているページもあって、肌質もあまり隠していないから、自然な姿が見られるのはアピールポイントですね。素敵な衣装を用意していただき、キレイなメイクも施していただいたので、写真の加工はなくても十分だと感じています。
――とても素敵な写真集でした。
写真集を出版できなかったらどうしようと不安だったので、とにかくほっとしています。独立してからは自分の力が及ばないところで、決まっていた仕事が急になくなってしまうことも多かったので、写真集もそうならないか不安でした。
だから、店頭に並んでいるのを見たときは達成感がありました。けど、何が起こるかまだ怖いんです。今から回収されるんじゃないかって怯えています(笑)。
――それだけいろいろなことがあったと…。今後はどのような仕事をしていきたいですか?
写真集で一つの区切りがついたと思っていて、次の目標はこれから探していきます。いただいたお仕事はなるべく引き受けて、精一杯取り組みたいです。一度、終わったみたいな人生なんで、今はなんでもどんとこいです!
取材・文/福永太郎
写真/石田壮一