クイックに環境変化に対応する「早い政府」が大事

――AIの進化がこのまま進めば、仕事を失う人も出てくるでしょう。そこはどう対処しますか?

技術的な環境変化による失業は繰り返されてきましたから、今回は大規模に起きてもおかしくないと思ってます。人間の知能をAIが超え始めると、知的労働者と呼ばれる人たちの雇用が減ることはすでにソフトウェアエンジニアの業界で起きてます。

重要なのはその時に機動的に必要な支援が行き渡るようにする仕組みです。迅速に必要な人を見極め、プッシュ型で給付を行なう仕組みが必要です。

「大きな政府か小さな政府か」と聞かれるなら、その時々に最適なサイズのサービスがあり、何かが起きた時にクイックに環境変化に対応する「早い政府」であることが大事です。

「デジタル時代の当たり前を政治の世界でも」チームみらい・安野貴博党首(34)はどんな子どもだったのか? モテましたか? _3

――安野さんのことを教えてください。小さい時はどんな子どもでしたか? モテましたか?

親の転勤で小学校は3つ行きました。走り回って、ドッジボールはよけるのが得意で、最後の1人まで残ることに快感を覚えてましたね。

モテなかったですよ。足が速くなかったから。でもドロケイが好きで、ドロケイが好きなタイプの女子にはモテました(笑)。中高は開成で、テニス部に入ってました。

――政治のことはいつから考えていたんですか?

中学校の時に1回だけ生徒会長に立候補して落ちた記憶がありますが、政治への興味でいうと、システムに対する興味は昔からずっと持っていました。小学校の時からソフトウェアのプログラミングとかやって。ソフトウェアってシステムじゃないですか。その中で、1番大きなシステムとしての政治、社会システムには当然興味を持ちました。

東大の時は国会議事録データを解析するプログラムを作り、どの議員がどういう事象に対してどれだけ発言してるのかっていうダッシュボードを作ってました。

なので、デジタルテクノロジーによって政治や社会システムをアップデートできるんじゃないかっていうのは大学時代にはすでに思ってました。

それと全く同じ発想がスタートアップです。テクノロジーでこのシステムを変えるとこういうサービスができると考えて実装することがスタートアップじゃないですか。それをコールセンター業務やリーガル分野という2つの領域でやりました。

で、今回は政治システムのイノベーションにチャレンジして、と。そういう意味では一貫してるのかなと思います。

安野氏は、政治は「自分が貢献でき、求められてもいて、それで世の中よく良くなっていくであろうという領域」だと話す。そこへの足掛かりをつかめるのか、参院選の闘いが注目される。

「デジタル時代の当たり前を政治の世界でも」チームみらい・安野貴博党首(34)はどんな子どもだったのか? モテましたか? _4
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〈前編(#1)はこちら『チームみらい・安野貴博党首(34)を直撃「テクノロジーで誰も取り残さない日本…って高齢者やIT弱者はどうするの?」「参院選の結果はAIはどう予測してますか?」』 

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 撮影/村上庄吾