「券売機の電源もつかない状態になっていました」

「めん屋五坊」はラーメン店歴約5年の女性店主の川井さんがパートナーと共に切り盛りする、“がっつり系”の魚介醤油ラーメンが人気の店だ。開店は2022年になる。

店はこれまで2回移転を重ねており、3店舗目の移転先の店舗や自宅で悪質な“嫌がらせ”を受けた。

川井さんは4月13日、スプレーで落書きをされた車の写真と共に「実は以前から嫌がらせを受けていた」と「X」に投稿。店の券売機も破壊されており、すでに被害届を県警に提出しているという。営業再開の見込みも立たず、困惑する川井さんに話を聞いた。

川井さんの「X」投稿
川井さんの「X」投稿
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「今年1月から3月31日まで2店舗目となる店を経営していましたが、そこはこれから始めたいと考えていた夜の営業が難しそうだったのと、かねてより受けていた嫌がらせのこともあって、3店舗目に移転することにしたのです。

4月1日から12日にかけて猛スピードで改装準備やオペレーション準備などをして、13日11時にオープン予定でした。当日の朝8時30分に家を出たところ、愛車が無惨に落書きされているのを見つけたのです」

近隣住民によれば「朝6時の散歩時に見た時にはすでにこうなっていた」という。

しかし川井さんは「とりあえず今日はオープン日だから」と気を取り直し、Xには「営業時間が30分遅くなって11時30分からのオープンとさせて頂きます」と投稿し店へ向かった。

「店は2階にあるのですが、ガラスの扉の鍵が開いていたんです。前日にフリマサービスで購入した冷蔵庫を配送してくれた方の締め忘れで扉をドンっと押せば入れる状態になっていたことも災いしました。

店内に荒らされた形跡はなかったのですが、券売機の紙幣と硬貨を入れる部分や券売機全体に接着剤が注入され、券売機の電源もつかない状態になっていました」

店の外にはすでに15人ほどの開店を待ちわびる行列ができていた。店は川井さんとパートナーと従業員の3人でオペレーションをしなければならず、急きょ、現金対応に切り替えた。

「13日は雨でした。傘を差しながらすでに30分もお客様を待たせていたこともあり、早く迎え入れなければと気持ちを切り替え挑みました。

接客に追われる中で“券売機が壊されてるってことは店内に侵入したってことだよね?”ということに気づき“ということは、食材にも何か手をつけられている可能性もあるかもしれない”と恐怖を感じ、15人のお客様にはご提供をしたものの、やむなく閉店しました」

電源がつかなくなってしまった券売機
電源がつかなくなってしまった券売機