「立憲が玉木首相を担ぐ」は野党第一党のプライドが……
一方で、野党がまとまって首班指名で玉木氏を担ぐ、という案も取りざたされているが、現在のところこちらも実現可能性は高くない。
「支持率では国民民主>立憲になっているとはいえ、立憲は全国に国会議員がおり、夏の参院選でも現職を多数擁立する予定。一方、支持母体が重なる国民民主が、すでに立憲の候補者がいる選挙区に新人を擁立することは簡単ではない。国民民主が立憲に議席数で勝る日はまだまだ遠いだろう」(野党担当記者)
そうした状況下で、玉木氏を担ぐのは野党第一党のプライドが許さないというのだ。
「立憲幹部はこれまで玉木氏や国民民主について『小さなお山の大将でいたいだけ』『野党第一党の立憲のほうが、ニュースで取り上げられる時間も圧倒的に長い』と小ばかにしてきた。それなのにいきなり玉木氏が注目されるようになり、焦っている。これまで小ばかにしていた以上、玉木氏を担ぐなんて立憲執行部は考えられないはず」(立憲議員)
党内では玉木氏の女性問題は「ネタ」扱いも、蒸し返しの懸念
そもそも、玉木氏自身の足元も揺らいでおり、首相どころではないという現実もある。
まずは国民民主のガバナンスの問題だ。千葉県連では、昨年秋の衆院選で比例復活した岡野純子衆院議員らがパワハラを行なったとされる問題が勃発し、地方議員の離党が相次いだ。急速に党勢が拡大したゆえのひずみも生じているのだ。
そして玉木氏自身の女性問題では、相手の女性タレントがSNSを再開し「交際も宿泊もとっくに否定済み」と投稿するなど、蒸し返される懸念も出ている。
「今のところ、玉木氏の女性問題は支持率には影響せず、国民民主の議員らも玉木氏と女性タレントが密会していたワインバーで飲み会をするなど『ネタ』にしている雰囲気もある。ただ、相手の女性の動きによっては、参院選前に打撃となる可能性もある。しばらくは首相どころではないのでは」(野党担当記者)
支持率1%で「地下アイドル」と揶揄されていたのも今は昔となったが、一気に天下取りはやはり難しいか?
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班