歩く速さがポイントになる
1日8000歩を達成したら、次のステップとして「歩く速さ」に着目したい。
ウォーキングは自分のペースで歩いてもいいが、さらに健康効果を期待するなら、だいたい隣の人と会話できないくらいのスピードで歩くといいと言われている。
「ちょっと汗ばむくらいで、このままおしゃべりしながら歩くのはしんどいと思うスピード…これぐらいだと心拍数が適度に上がり、心肺機能が向上することが期待でき、普段あまり運動しないと人でも挑戦しやすい速度ですね」
またウォーキングで大切なのが、継続だ。1週間に1〜2日ぐらいやっても効果は期待できず、できるだけ毎日続けるほうが健康にはいい。
続ける方法としては、やはり何歩歩いているか分かる歩数計を利用するのが一番だ。
歩数計はスマホアプリもあるので、誰でも使いやすいだろう。
まずは自分の1日の平均歩数を知ることが大切で、8000歩に足りない場合は自分の生活リズムの中に無理なくウォーキングを組み入れることが長続きするポイントだ。
「実は歩数計を持ち歩くだけで、なんと1日2000歩の歩数の増加に繋がったという研究もあります。自分が1日どのくらい歩いているのか知っておくだけでも行動が変わりやすくなるんです。
例えば、1日の歩数が平均6000歩だったとわかれば、目標の8000歩のため、あと2000歩をどうするか、自分の生活の中でアレンジしやすくなります。
平日、毎日電車通勤をしている人は、いつもの通勤で自宅の最寄り駅の1駅前から降りて歩いて帰る、家の周りを1周してから出勤するなど、自分の生活習慣の中からちょっと調整することで歩数を増やせます」
もし在宅勤務や家事などで家にいることが多い場合は、気分転換に30分ほどまとめてウォーキングをして、一気に8000歩を歩いてしまうのもいいようだ。
「ウォーキングは、骨粗しょう症、認知症、生活習慣病、うつ病などさまざまな病気の予防効果がある最強の健康法です。だからこそ逆にがんばって歩きすぎて、身体にダメージを負うのはもったいないのです」
ウォーキングは1日=8000歩程度、速さは隣の人の会話できないくらいで歩き、継続することが何よりも手堅い健康法のようだ。
出典・参考文献
健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023/厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index.html)
Wen CP, et al. Minimum amount of physical activity for reduced mortality and extended life expectancy: a prospective cohort study. Lancet 2011 Oct. 1;378(9798):1244-53
取材・文/百田なつき