好奇心は、将来の認知症リスクを下げる可能性がある
好奇心は、どの世代にとってもとても大事な「サプリ」です。
私たちが「東北大学加齢医学研究所」で行った研究で、知的好奇心レベルが高いと、高次認知機能を担う領域である「側頭部頭頂部」の萎縮がより抑えられるということを明らかにしています*2。
好奇心が高い人ほど、脳の健康が保たれることが、科学的に証明されたのです。
私自身も多くの趣味を持っています。種々のスポーツ、楽器演奏や自然観察、芸術鑑賞、車、読書、かなりのことを仕事の合間にしています。これらは脳の可塑性(かそせい)を高める上でも、主観的幸福感を高める上でも、会話のエッセンスとしても、非常に重要で、いずれも脳の健康の維持や将来の認知症リスクを下げる上で重要なものです。
趣味は何でもいいのです。好きを突き詰めるだけで、皆さんの脳は元気に保たれるからです。みっちりとした脳を保つために、好きなことを続けていきましょう。
「親子で同じ趣味」がおすすめなワケ
すでに好きなことが見つかっている皆さんは、それを突き詰めて下さればいいのですが、小さいお子さんを持つ親御さんは、「子どもの好きがわからない」といいます。
それは当然です。まだ、数年しか生きていないのですから、世の中に何があるのか、どう選択すればいいのかがわからないのが普通です。
そのような場合は、親が好きなものを一緒に楽しめばいいでしょう。そうすると、子どもは自然と親が好きなものを好きになってくれます。これは「単純接触効果」といって、接する回数が増えるほど、その物事に「興味・関心・好意」が増す現象です。
例えば「昆虫図鑑が家にあると、昆虫好きになる」というのはこの効果のおかげです。目に触れた回数が多いものを、人は好むようになるのです。
「親の興味を押し付けていいの?」と心配される方がいるかもしれませんが、親の興味の対象に誘導するというのは、決して悪いことではありません(無理強いはだめですが)。