男性には「玉の輿」のチャンスがない
女性の場合、「同等婚、または上昇婚」をする傾向にある。つまり、自分の年収以下の男性とは基本的に結婚したがらないのだ。これは、たとえ無収入だったとしても相手への年収を問わない男性が圧倒的に多いのとは対照的である。
近年、政府が推し進める働き方改革などの影響もあって、女性の年収は徐々に上がり始めている。一方、低収入の男性はこうした女性から見向きもされず、未婚のまま取り残されていくことが想定される。
女性の場合は逆に、無職でも年収1000万円以上の男性と結婚するケースもあり、いまだ「玉の輿ルート」が残されている。性別によって異なる、このチャンスの差は大きい。
これは決して女性を責めるためのデータではない。2023年の『SPA!』の調査では弱者男性のうち、自分が弱者であることを女性のせいにする人はわずか2.2%であった。
そのため、男性は女性のこういった傾向を知りながら、「だから自分たちは苦しいのだ」とは言っていないのである。
ただ、現実として貧困に陥った男性は結婚することが難しくなる。それゆえに一度介護や新卒就活の失敗などでハンディを背負うと、そこから這い上がるチャンスが女性よりも限られてしまうのだ。