「私はボランティアじゃありません。選対の人間です」 

ところがこれを否定する根拠不明な話を発信したのが高見氏だ。

村井本部長が県議会で発言した日の夜、高見氏はXに、

〈そもそも、兵庫県警の内部では知事選において、特定候補(斎藤知事ではない)の応援をするように通達されていたと聞いたんですけど、だとしたらまあ今回の常任委員会でのやりとりも納得できる話。〉

高見氏が投稿したXのポスト
高見氏が投稿したXのポスト

と投稿し、県警は斎藤氏の対立候補を裏で応援しており、村井本部長の発言には政治的思惑があると暗に主張したのだ。

「荒唐無稽な発信ですが、現職の市議だけに県警は看過できないとみました。そのため県警は高見氏が所属する自民党県連に対し、ポストの削除や訂正を求める申し入れをしたんです」(地元記者)

すると高見氏は1月25日に、

〈県警が否定したらしいけど、そりゃそうやろw認めるわけないやろwすぎて話にならない。やっちゃいけないことしてたんだからね。隠蔽するに決まってるでしょ。否定してるからって、事実じゃないってことにはなりません〜〉

と投稿。県警の要請を嘲笑してみせたのだ。

こうした発信を重ねる高見氏は、知事選で斎藤氏の陣営にいたと主張する人物だ。Xでは選挙期間中から「私はボランティアじゃありません。選対の人間です」「私は選対本部の人間」などとポストし、斎藤氏の応援演説の場で聴衆整理に当たる姿も目撃されている。

「選挙に絡んで高見氏は、勝手連的に生まれたボランティア部隊が『暴走して選対に迷惑をかけた』と主張したり、『出禁にした』と宣言するポストをしたりしています。

斎藤氏の陣営に絡んでは、公選法で禁止されているSNSによる有償の選挙公報を行なった疑いで西宮市のPR会社の関係先が兵庫県警と神戸地検の合同家宅捜索を受けるなど、違法行為がなかったかの捜査が進んでいますが、陣営そのものもまとまりがなかったようです」(地元記者)

昨年11月16日の知事選最終日、神戸での斎藤元彦氏の街頭演説で聴衆整理をする高見千咲姫路市議(左) 撮影/集英社オンライン 
昨年11月16日の知事選最終日、神戸での斎藤元彦氏の街頭演説で聴衆整理をする高見千咲姫路市議(左) 撮影/集英社オンライン