自分の感情に「不安」「トラブル」ってカテゴリーはない

――誠子さんのお話を聞いていると、ノープランなわりに海外公演への不安などを感じてないように見えるのですが……。

不安はないですね。もともと自分の感情のカテゴリーに「不安」っていうのがない。トラブルがあっても結果笑いにつながるし。

例えば、今回の海外公演までめっちゃ勉強して当日全部ネタ飛ばすとかしても、それはそれで最高に面白いと思うんですよ、後々のトークのネタになるし(笑)。

このあいだ(昨年12月)大阪でソロ公演やったときに、インディーズライブをやるような劇場やったんで、私の落語中に外を走る救急車の音とかガンガン聞こえてたんですよ。

それも「こんな壁の薄いアパートに住んでるからや!」「あんたの稼ぎがないから!」って、アドリブでネタに取り入れたんです。

そういうのが、生のライブならではだし、私はトラブルが起きたとしても、それをそもそも「トラブル」というカテゴリーに入れてないですね。

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――そのマインドは芸人になってから培われたんですか?

芸人になってからですね。お笑いと出会ってから自分の人生が変わったというか、まさに冒険の始まりで。もともとお笑いが好きだったけど、お笑いの素晴らしさとかたくましさとかに気づく毎日です。

悲しかった出来事が翌日トークになって笑いになる、やっぱお笑いって魔法みたいなものなんやなって改めて気づきました。

〈後編はこちらから『LINEで吉本に退社を告げた、元・尼神インターの誠子、フリー芸人になった真相』〉

取材・文/十六夜瑠奈(A4studio) 撮影/井上たろう