「論理的に考える」とはどういうことか
法律は、論理的に考えてつくられている。だから、法律の世界の考え方は「論理的に考える練習」を行う上で参考にできるものが多い。
まず、そもそも「論理的」とはどういうことだろうか。
簡単に言うと、「AだからBです」というとき、「Aだから」というその「だから」の部分がどれだけ納得できるものなのか、が論理である。
AだからCやDではなく、なぜBなのか。選択肢がたくさんある中で、なぜBがもっとも合理的なのか、ほかではなぜダメなのか。それを考えるのが「論理的」である。
「今日はお腹が減ったな。だからカレーを食べよう」と言ったとき、なぜ蕎麦ではなくカレーなのかを合理的に説明できれば、それは「論理的」ということになる。「カレーだからカレーなんだ」では論理にならない。
それを踏まえて、「論理的に考える」を私なりに定義してみると、論理的に考えるとは「〝目的〟を持って、一定の〝結論〟を〝根拠〟とともに導くこと」といえる。
だから、「目的」は必要だし、「結論」も明確にしなければならない。そして結論を明確にするためには、「根拠」が決定的に重要となる。