「悩み」も論理的に解決できる
私がイメージする「論理的に考える」行為は、「相手」、または「自分自身」に物事を伝えるという「二つの場面」で必要とされる。つまり、ひとつは相手に何かを伝えるために論理的に考えることだし、もうひとつは、自分の中でより深く納得するために論理的に考えることである。
このうち、後者の「自分の中でより深く納得する」というのは、どういうものか。それはたとえば、自分はこれからどうしたらいいのかという不安に対して、それを解決するために考えるというような場合が想定される。
「就職先を決めるのにどうしたらいいのか」「司法試験勉強を続けるべきか、やめるべきか」「この会社をやめるべきか、残ったほうがいいか」など、「自分の中の悩み」を解決するために論理的に考える、という行為があるのだ。
いずれにしても目的は、問題や課題の解決である。
「論理的に考える」とは「目的を持って、一定の結論を根拠とともに導くこと」と定義したが、それは何らかの課題に対しての結論を、根拠を持って導くという、頭の使い方そのものであると言い換えられる。