「なぜ片山氏が金策の“ノルマ”をあいまいにするのか」
県議会関係者は「片山氏は、パレード前は具体的な目標額を考える余裕もなく、遮二無二集めて回った、との趣旨の説明をしています。しかし当時、不足額を考えずに頼んで回るはずがありません。なぜ片山氏が金策の“ノルマ”をあいまいにするのか」と指摘し、続ける。
「兵庫県庁内では目標額が集まったと安堵した空気が一時出ていました。ところが大阪府から11月14日ごろと17日に、それぞれ2000万円ずつ、計4000万円が足りないので兵庫側で工面しろとの要求があったとの証言があります。これを受け担当者の間で緊張が高まりました。片山氏が信金側に助けを求めたのはこの時期になります。
さらに片山氏はパレード終了後、神戸市内のまちづくりなどに取り組む財団を訪ね、すでに100万円を拠出していたこの財団からも2000万円を追加で取り付け、結局4000万を確保しました。しかしこの財団が2000万円もの大金を拠出していたことを兵庫県は今も公表していません」
パレードを巡っては、業者側と経費の減額交渉に当たった県の課長・Bさん(53)も昨年4月、自死とみられる急死をしている。
2023年11月中旬に大阪から言い渡された4000万円の“追加ノルマ”を兵庫県が受け入れた先に何が起きていたのか。Aさんが告発文書に並べた7つの疑惑の中で「最も立件のハードルが高い」とみられていた背任容疑の解明に着手した兵庫県警は、どこまで切り込むのか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班