ひときわ目立っていた自作の「屋根切断オープンカー」のハタチ
「正直、もうちょっと走りたかったですね」
そうあっけらかんと話すのは、沖縄県中部のうるま市に住む名護琉樹也さん(20)。12日に同市中心部にあるコミュニティーセンターで行なわれた「二十歳の集い」に、紅白に塗り分けたど派手な「オープンカー」で乗りつけた一人だ。
知り合いから5万円で入手したという中古のトヨタ車「プリウス」の屋根を切断した自作の「オープンカー」に仲間4人と同乗してやってきた琉樹也さんの一団は、派手な袴を着込んだ若者が集まる会場でもひときわ目立っていた。
琉樹也さんは自動車解体工場に式典の2日前にこの車を持ち込み、仲間とともに車両の屋根を切断。車体は赤と白に塗り分けて、自身が生まれ育った地元である「与勝」、そして「成人式」の文字をペイントしたとのことだ。
「みんなで『おもしろいやんに(おもしろいだろ)?』って。友だちは小学校のころからの同級生。小学校のときは、しに(とても)仲がよかったんですけど、中学ではバラバラになって。でも、成人式(二十歳の集い)をきっかけにみんなでまた集まったって感じですね」
ちなみに琉樹也さんらは会場入りしてすぐに、待ち構えていた警察官に「保安基準を満たしていない」など道路交通法違反の疑いありとして検挙されている。
運転していた同級生がおとがめを受け、「罰金6000円で交通違反の点数は1」(琉樹也さん)。琉樹也さんら同乗したメンバーが1000円ずつ負担し合うことで“痛み分け”となった。
同じ会場では、改造バイクに乗り、敷地内で旗ざおを振り回して爆音を轟かせながらの暴走行為に及んだ6人組も検挙されており、琉樹也さんによれば、「あっちも罰金6000円の(交通違反)点数は1。僕らと同じ処分だったみたい」とのことだ。