有利になりそうな出場者は……
しかし、“芸歴”という観点では、中堅どころが集まった印象で、超大御所が審査をすることで“箔”をつけてきたM-1らしさがないとの声も多い。
ネット上ではその点に対して不満の声が続出している。
〈松ちゃん出せとは言わないけどやっぱいないと格落ち感ある せめてくりぃむ有田でもいたら印象違ったのにな〉
〈M-1グランプリ審査員、格が落ちたけど逆に怖さが増したな〉
〈審査員の格というより緊張感持たせられる人(厳しめの意見を言える人)がいて欲しいのはあったかな〉
〈言い方悪いけどこの審査員だと去年までのM-1みたいな格ではないよね〉
〈誰がダメと言うことではないけど、大ベテラン枠は2つは欲しいと思った。これだと今流行りの漫才が有利になっちゃう〉
「今回の審査員のメンツで思い出されるのが、2015年のM-1グランプリです。この年、M-1は5年ぶりに復活したのですが、審査員がそれまでの松本や島田紳助といった大御所たちではなく、歴代チャンピオンが務めました。
審査員に中堅芸人がズラッと座り“大御所不在”となった結果、大会に緊張感がなく例年よりも軽い印象になり、いまいち盛り上がりに欠けました。運営もその轍を踏まないためか、翌年からは松本、上沼恵美子、オール巨人らを呼んでいましたからね。今年はこの2015年とかなり近くなるでしょう」
そんな2015年のチャンピオンはトレンディエンジェル。軽快なリズムとハゲネタで見事に優勝したが、一部では“M-1チャンピオンらしくないネタ”とも囁かれていた。
「M-1では従来、営業で盛り上がるようなわかりやすいネタではなく、漫才として“話芸の極み”のようなネタが評価される傾向にありました。しかし2015年だけは5 年ぶりに復活したということもあってか、テレビの“バラエティで映える”ようなネタが好評を得た印象です。
もし今年も2015年のような雰囲気になるならば、デブネタのママタルトや、双子ネタのダイタクなど、わかりやすい“キャラ漫才”が有利になる可能性があります」