文句なしの堂々たる決勝進出

12月5日にNEW PIER HALL(東京)で開催された準決勝。総勢31組、令和ロマンの出番は準大トリとなる30番目だった。

準決勝はA~Dまでの4ブロックに分かれて行われるが、今年は歴戦の猛者「ロングコートダディ」がワイルドカードとしてトップバッターで発表したことも関係してか、会場は一気にウォームアップ。

Bブロックが始まる頃には完全に温まり、Cブロックで少し疲れが見え、Dブロックでまた盛り返したような雰囲気だった。

それを踏まえた上で、令和ロマンの会場でのウケ具合としては、観客で見ていた人のほとんどが「決勝進出間違いなし」と確信できるレベルだった。会場全体が次のボケを待っている空気が漂っており、ほかのコンビよりも拍手笑いも多かった。

2024年の準決勝の様子(髙比良くるま(左)、松井ケムリ) ©M-1グランプリ事務局
2024年の準決勝の様子(髙比良くるま(左)、松井ケムリ) ©M-1グランプリ事務局

準決勝直後に更新された令和ロマンの公式YouTube動画では、くるまは自らのネタを振り変って「無難」とキッパリ。ケムリもそれに共感していたが無事、決勝進出を決めた。

次に気になるのは“連覇する可能性はどれくらいか”ということだ。

今年は令和ロマンの再挑戦が話題を呼んでいるが、M-1チャンピオンに輝いたコンビが再挑戦することは珍しくなく、チャンピオンが再び大会に参戦したケースが過去に3回ある。

フットボールアワーは第3回大会の2003年に優勝したのち、2004年、2005年は不参加だったものの、2006年に再び出場。チュートリアルには敗れたものの、準優勝を果たしている。

NON STYLEは2008年に優勝した翌年にも出場。ストレートで決勝には進めなかったものの、敗者復活戦を勝ち抜き、決勝戦で3位に入った。

さらに、2009年に優勝したパンクブーブーも翌年に出場し、3位という結果に。M-1チャンピオンの再挑戦は、どれも素晴らしい結果を残している。ただ、誰も2度目の優勝には届いていない。