妻から「もう政治の道からは退いてほしい」という訴えがあって…
立花氏は結局、丸尾、竹内両氏の自宅などへは行かなかったが、丸尾氏の事務所近くの駅で演説会を開いた際、支持者の間で「これから丸尾の家、事務所に突撃せよ」という会話が交わされていたとの情報を聞いたと丸尾氏は説明。
その上で、立花氏の演説を聞いて支持者らが動いていくと指摘し、「非常に暴力的なものを感じ、命の危険さえ感じました」とも述べた。
さらに、会見で最も衝撃が走ったのは、疑惑解明の先頭に立っていた竹内氏がその場にいない理由が明かされた時だ。
竹内氏はこの日、県議会議長に辞職願を提出し、受理されていた。同じ県民連合の上野英一県議がその事情を語ると会見場は静まり返った。
「今回のこの選挙を通じて言葉の暴力、ネットの暴力、これが拡散して(竹内氏)本人だけじゃなくて、まず家族が本当に大変な状態にまでなってしまってですね…。本人はまず家族を守るのを優先するということで、昨晩も結構話をされたようですが、本当に奥さんは錯乱状態で、『もうこの政治の道からは退いてほしい』という訴えがあって…。
彼ほど優秀な議員はなかなかいないと思うんですが、その優秀な議員を追い込んでしまうほどの今回のネットの怖さ、そしてそれを武器として使って選挙をやる怖さ…。大手の新聞、マスコミは報道倫理がありますよね。
ところがネットの社会にはその報道倫理は全くありませんから、この問題をやっぱりきちっとやらんとですね、今後日本の政治そのものがゆがんでしまうと思うんですね。そういう意味ではマスコミの皆さんも一緒に闘ってほしい」(上野氏)
竹内氏は県庁内外に広い情報網を持つ情報通で知られ、百条委での斎藤氏らへの証人尋問でも独自に入手した情報を基に鋭い質問を連発していた。その背景には竹内氏の強い思いがあったと関係者は言う。
「竹内さんはAさんの高校の後輩で、Aさんが告発文書を送った10人のうちの一人です。Aさんが亡くなった時、竹内さんは泣きながら疑惑の解明が間に合わなかったことを悔いていました。
重要なのは、百条委はまだ調査中で、疑惑の真偽の判断はしていません。しかし『疑惑は全部嘘だ』と主張する人たちから竹内さんは『斎藤さんを陥れた張本人』として最大の標的の一人にされました」(関係者)