小さい頃から人前に出るのが好きだった
父は有名料理店の料理長、母は専業主婦で3人兄弟の厳格な家庭に育ったという南条。幼い頃から目立ちたがり屋で、人とは違った趣味を持つことを意識してきた。
「周囲からは“へんこ(関西地方で変わった子、偏屈者などの意味)”と言われてました」と言う。
――幼少期はオタク気質で小学2年生で落語を始めたとのことですが、どんな子どもだったんですか?
とにかく好奇心旺盛で読書や映画も好きで、特に映画は子ども向けのアニメ映画より『スター・ウォーズ』などの洋画が好きでした。
人前に出るのも好きでミュージカルを習っていたし、母親が買ってくれた落語の本をキッカケに落語にハマって、小2で初高座に上がりました。落語はその後、高1のときに『ひむかの国こども落語全国大会』で優勝し、日本一にもなりました。
――それだけ聞くとものすごく好きなことをやり尽くす明るい子どもという印象です。
そうですね。変に目立っていたから、小中学生のときは同級生から無視されたり、上履きに画鋲を入れられたりしていじめられたこともありましたが、自分は自分のやりたいことをやり通していましたね。ただ、すごく容姿へのコンプレックスはありました。
――どんなコンプレックスでしょうか。
顔もカッコよくないし背も高くないし。それにヴィジュアル系の音楽が好きで、そっち方面の容姿になりたくてメイクもしたかったけど、両親が厳しくてピアスはもちろん髪を染めるのもダメで。
理想の自分になれないことへの鬱屈した思いから、高校生の頃からリストカットなどもしていました。