“牛タン倶楽部”も離れ県職員ともコミュニケーションがない状態
実は斎藤知事は「自民党と維新の期待に応えられなくて泣いた」と評判になった9月11日の記者会見で、声を詰まらせながらこんなことを言っている。
「申し訳ないという思いですね…。3年前に会派を割って、本当に重い重い、重い決断で当時石川先生や内藤兵衛先生らですね。若手も含めて重い決断を頂いた。今百条委の委員長の奥谷先生もそうですけど。その先生方の重い決断の中で、私に対して出馬要請をしていただいたと…」(斎藤知事)
ここに名が挙がった石川憲幸、内藤兵衛、奥谷謙一の各県議はいずれも県連から造反して斎藤候補を推した11人組の一角だ。自民会派の重鎮である内藤氏らの名をわざわざ口にしたのは、自分を見限ったことへの恨み節と自民党は受け取っているという。
「内藤氏や石川氏らは個別に斎藤知事に電話をかけるなどして辞職するよう求めているという話が自民党の中では回っています」と党関係者は話す。
だが、維新と自民の双方とも最大限の圧力をかけながらも、斎藤知事が言うことを聞くのか、逆ギレして解散を宣言するのか、いまだに見通しをつけられないのだという。
「知事からは今や、片山安孝元副知事(7月末に辞職)ら“牛タン倶楽部”と呼ばれた側近らも離れ、他の県職員ともコミュニケーションがない状態です。完全な四面楚歌で相談する人もいないので、何を考えているのか情報の漏れようがないといった感じです」(県関係者)
解散か辞職か。これだけの混乱の着地点が本当にたった一人の意中で決まる。その結末が近付きつつある。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班