バンドを50年続けられた理由「やっぱり”運”でしょうね」

–––THE ALFEEのように「長く人気のあるアーティスト」になるには、何が必要なのでしょうか?

高見沢 いやぁ、僕らからしても「もし分析された方がいたら教えてください」って感じですよ(笑)。ただ、ここまで長く続けられた理由としては、やっぱり音楽が好きというのが大きいと思いますね。

あとデビューして以来、ずっとライブやツアーを行ってきたので、「THE ALFEE=ライブバンド」と確立できているなと。3人でステージに立ち続ける気持ちがある限りは、続けていけるんじゃないかなと思います。

高見沢俊彦(Voice、Electric Guitar)。1954年4月17日生まれ、A型
高見沢俊彦(Voice、Electric Guitar)。1954年4月17日生まれ、A型

桜井 それぞれは、何をしてもいいと思うんですよ。それがすべてTHE ALFEEに還元されると思って、我々はやっているわけですから。

でも一番大事なのは、THE ALFEEとして新曲をリリースして、毎年ツアーで全国を巡るということ。それが、THE ALFEEが活動するうえで非常に大切な部分なので、そのペースを崩さずに来られたのが、長く続けられた要因のひとつだと思います。

もちろん、続けるうえで波はありましたよ。でも、どんな波が来ようとも、3人で活動を続けてきた。もちろん日々サポートしてくださるファンの皆様の力は大きいけれど、応援してもらえるのも、やはり続けることにこだわってきたからこそだと思うんです。

桜井 賢(Voice、Bass Guitar)。1955年1月20日生まれ、A型
桜井 賢(Voice、Bass Guitar)。1955年1月20日生まれ、A型

坂崎 あとは、やっぱり「運」でしょうね(笑)。

–––運ですか!? ラッキーなだけでは、50年もバンド活動を続けられないと思うのですが……。

坂崎 だって、バンドを始めたころは、こんなに続くなんて考えてもなかったんですよ。僕らがデビューした1974年あたりって、すごくたくさんのバンドが出てきたタイミングで。1972~1973年にガロやチューリップ、かぐや姫、アリスなどがガーッと頭角を現してきて、それに応じてレコード会社はいろいろな新人を発掘していたわけです。

そういうバンドとはオーディションで一緒になることが多かったんですが、とにかく上手いんですよ。バンドでも、フォークグループでも、皆本当に上手かった。

その点、当時の僕らは海外ミュージシャンのカバーをやっていて、まだオリジナル曲もたいして持っていなかったわけで。でもカバーは「上手い」と評価されていて、それでデビューできたんです。

そこから考えると、僕らのようなグループが50年も続けて来られたのは、年を重ねるとともに、学んで、成長してきたからなんじゃないかなと思います。

「長く続けてきた」というのが、THE ALFEEのひとつの評価にもなっていますよね。もし5年、10年で解散していたら、僕らのことなんて誰も覚えていないですよ、きっと(笑)。

坂崎幸之助(Voice、Acoustic Guitar、Percussion)。1954年4月15日生まれ、O型
坂崎幸之助(Voice、Acoustic Guitar、Percussion)。1954年4月15日生まれ、O型

高見沢 要するに、10代で出会ってから今日まで、少しずつ進化してきたってことだよね。ライブにしても、楽曲にしても、最初は箸にも棒にもかからなかったけど、やり続けることによって、ずっと進化し続けてきた。THE ALFEEには、その“跡”が見えるんじゃないかなと思いますね。

–––しかし続けること自体にも、根性がいるものですよね。

坂崎 いやぁ、根性なんてないですよ、僕らは(笑)。

高見沢 音楽が好きだから、根性がなくても続けられちゃうんですよ。僕らとしては、やりたいことをやっているだけなので。もちろん肉体的にキツイときはあるけど、音楽をやっている楽しさのほうが上回るんですよね。