「家で仕事モードになると子どもから不機嫌に思われる」
こうして涙あり笑いありのショーは終わり、ショー終わりに中澤さんに声をかけると、息を切らしながらも余裕の笑顔だった。
「昔から2公演とか当たり前で、それが普通の感覚だから体力的にもまったく問題ないです。むしろ昨日は東京に一泊して、一人の時間が十分に取れて集中力も高められたし、いい環境で挑めました。
家で仕事のことを考えてると、私はただ集中しててお仕事モードになってるだけなですけど、どうしても子どもたちからしたらお母さんモードじゃない私は『お母さん、機嫌悪い…』って見えちゃうみたいで」
中澤さんはステージ終了後に、そんな「お母さん」の一面も見せた。
最後に会場にいたファン歴25年だというちかさん(35歳)とファン歴20年のマリさん(41歳)にその魅力を聞いた。
「裕ちゃん(中澤さん)の魅力は、なんと言ってもあの小柄で何歳になってもかわいい見た目です。金髪でギャルだった頃の裕ちゃんも好きだし、今現在の落ち着いたショートボブも最高にすてきで似合ってます。
あんなかわいいお母さん、いませんよね。私もそんな裕ちゃんと一緒に歌いたくて、小学生の時にモーニング娘。のオーディションを受けましたけど、書類審査で落ちました(笑)」(ちかさん)
「なんと言ってもトーク力が抜群ですよね! 実はハロプロが2004年に幕張メッセでやった地球温暖化防止を呼びかけるためのイベント「“熱っちぃ地球を冷ますんだっ。”文化祭」で初めて裕ちゃんのブースでしゃべりを聞いたんですよ。そこからもうイチコロで、今に至るまでファンです。実は私もオーディション受けてますね…」(マリさん)
彼女らはハロプロファン繋がりで仲良くなり、今では「チーム酒豪」というグループを組んで定期的にオフ会をしたり「お互い50メートル圏内に住んでご近所さんになるほど仲良しです」と笑う。
20年以上もファンを続ける中澤さんの魅力とは何かを聞くと「ふんわりした言い方ですけど、人間力ですね!」とマリさん。また、ちかさんは「裕ちゃんに出会ってなければ、人生つまらなかったと思います」とまで語る。これぞまさに推し活の究極形態といったところか。後編では中澤さんの近況や今後の活動などについて本人にインタビューした。
取材・文・写真/河合桃子、集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/MOTO(ライブ撮影以外)、池上夢貢(ライブ写真)