泉執行部に「ふざけるな」…「なんでも批判は見苦しい」の進言にも本人は…
一方、蓮舫氏の出馬の背景には、ここ数年、立憲内で自身がくすぶってきたという境遇もあるようだ。
2016年の参院選東京選挙区では約112万票を獲得し1位で当選したものの、2022年には同じ選挙区で約67万票にとどまり4位。2022年は、蓮舫氏の当選が盤石であることから、立憲内で蓮舫氏の票を別の立憲候補に振り分けたなどの事情はあったものの、人気には陰りがみられていた。
票数の落ち込みには本人もショックを受け、参院選で党の議席を減らした泉健太代表が野党の候補者調整の必要性を語った際には、「この夏の参院選でなぜ果たさなかったの」と泉氏の責任を厳しく指摘していた。
「蓮舫氏は枝野幸男前代表からは『蓮ちゃん』と呼ばれるなど、枝野氏との関係は良好で、かつては代表代行も務めていました。枝野氏が衆院選で党の議席を減らした責任をとって辞意を表明した際には、涙目になっていたほどです。
しかし、泉氏とは距離があり、現在は無役。そんな中で泉氏批判を繰り広げるので、余計に煙たがられるばかり。蓮舫氏は党内でくすぶっていました」(全国紙政治部記者)
そんな蓮舫氏は、出馬表明の数日前には都議選目黒区選挙区補選で立憲候補の応援にかけつけてマイクを握り、政治資金パーティーの開催をめぐって批判を浴びていた党執行部の岡田克也幹事長、大串博志選対委員長の名前を挙げて「ふざけるな。相当厳しく2人には苦言を呈しました。ようやくパーティーやめたそうです。えらい迷惑です」と公然と批判した。
「蓮舫氏は民進党時代には代表も務めたベテランですよ。なので『自分が気に食わないからといって、党内外に見える形ですぐになんでも厳しい言葉で批判するのは見苦しい』『もっと政策論争で勝負した方がいい』と本人に進言したこともあるのですが、まったくやめませんでした」(蓮舫氏周辺)