刑事さんから「何か思い出したことはありませんか」と毎日聞かれる

周辺からは家庭内の不和をうかがわせる話はなく、子どもの世話も夫婦で分担していたことが垣間見える。Aさんは、心を病んで出勤できなくなった冬美さんをそばで支えるために仕事をやめ、自宅でできる仕事を始めた可能性もあるとみられるが、その二人がなぜ離婚し、その後もAさんが同居し続けたのかは不明で、これが事件とかかわりがあるのか、警視庁は詳しく事情を聴いているもようだ。

 

事件現場となった自宅前(撮影/集英社オンライン)
事件現場となった自宅前(撮影/集英社オンライン)
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26日夜、現場検証が3日ぶりに終わった自宅の玄関前には、夫婦がかつて3人の子を乗せて走った2台のママチャリと、家族みんなで餌をやっていたというメダカが飼われている水槽と、ミニトマトのプランターがそのまま置かれていた。

近所の男性は「今年、小学校に上がった鈴ちゃんは元気なお嬢さんで、夕方5時ごろに学童保育が終わって帰ってくるときはいつも『ただいま~』ってあいさつしてくれていました。お父さんもお母さんも、最近もときどきは見かけましたが異変は感じず、刑事さんが事件後、毎日来て『何か思い出したことはありませんか』と聞いていきましたけど、本当に気づくようなことはなかったんです。夫婦の間で何があったのか私たちには知りようもないんですけど、本当にかわいそうなことになりました」と辛そうな表情で語った。

同じような悲劇が繰り返されないよう、徹底した原因の解明が待たれる。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班