マスオが見たまさかの悪夢

その本性が少し垣間見えたのは、5月26日に放送されたアニメ『サザエさん』(フジテレビ系)の、「信用のおけぬヒト」というエピソードだ。

マスオはサザエから頼まれたことを忘れてしまうことがよくあり、サザエは困っていた。先日も、勝手口のドアの修理を頼んだが一向に直してくれる気配がない。だがこれには理由があった。マスオが修理をしようとしたところ、波平が自分がやると言いだし任せることになったので、実は波平が忘れているだけだったのだ。

誤解は解けたものの、マスオはサザエから強く問い詰められたこともあって、「どうもサザエに信用されてないみたいだなぁ」と肩を落とす。

ある日、サザエはマスオが読んでいる推理小説を、読み終わったら貸してほしいとお願いする。しかしマスオの返事はどこか上の空。サザエは「ちゃんと聞いているのかしら……」と心配する。

「信用のおけぬヒト」©︎長谷川町子美術館
「信用のおけぬヒト」©︎長谷川町子美術館
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その予感は案の定的中する。サザエとの約束を忘れていたマスオは、読み終わった推理小説を同僚のアナゴさんに貸してしまった。サザエは「もういい、あてにしないわ」とすっかりマスオに愛想をつかしてしまった。

その晩、マスオは夢を見る。草原でサザエとマスオが、ライオンに追いかけられている夢だ。マスオは橋代わりになっている丸太を使って川を渡ると、サザエがまだ向こう岸にいるにも関わらず、丸太を外してライオンもろとも川を渡れないようにした。妻を見捨てるというとんでもない夢を見てしまったマスオは、罪悪感からその日の朝、必死に家の掃除をするのだった。

しっかり者かと思われていたマスオの意外な本性がたくさん明らかになった今回のエピソードには、SNS上で〈マスオさんすごい夢だな!〉〈夢オチとはいえマスオさんのアウトロー伝説に加えたい〉〈夢の中とはいえマスオさんド畜生で草〉といった声があがっていた。