担当Pが明かす、サザエさん55周年企画
ゴールデンウイークの4月29日から放送中のテレビアニメ『サザエさん』(フジテレビ系)の傑作選「ゴールデン『サザエさん』ウィーク傑作選」。5日間連続で放送するのは、1969年10月5日に『サザエさん』が放送スタートして以来、初の試みだ。
55周年を記念して行われた今回のアニメ企画について、さらにアニメ『サザエさん』にまつわる“都市伝説”的なあれこれを、フジテレビの『サザエさん』担当プロデューサー・渡辺恒也氏に直撃。アニメの裏側についていろいろ教えてもらった。
「私がサザエさんの担当プロデューサーになってから8年くらいが経ちます。前回、50周年のときにやっていなかったことを、今回の55周年の時にやりたいと考え、『ゴールデン「サザエさん」ウィーク傑作選』の企画をすることになりました。
かつて、火曜日の19時からサザエさんの再放送をやっていましたが、『サザエさんの再放送をまた見たい!』という声を視聴者のみなさまからいただくことがあったので、今回はトライアルという意味でも、ゴールデンウイークにこのような企画をしました」(渡辺プロデューサー、以下同)
そんな中で、今回選ばれた珠玉のエピソードが、「雨よふってェー」(1973年4月29日放送回)、
「カツオ立たされ日和」(2006年4月30日放送回)、「銀色のタラ茶ン」(2016年5月1日放送回)、「子どもの日」(1976年5月2日放送回)、「家族でドライブ」(1970年5月3日放送回)の5本。
膨大なエピソードがある中で、この5本を選出した意図は何なのだろうか。
「まず、今回放送される日付と、過去に同じ日にオンエアされた作品から選ぶことにしました。同じ日付に放送された回はそれぞれ5回くらいあるのですが、さらにゴールデンウイークや季節を感じられるエピソードをピックアップしました」
4月29日にオンエアされた「雨よふってェー」は、ワカメちゃんがおニューのレインコートを購入してはしゃぐ話だった。50年以上前に放送されたものとは思えないほど、今の『サザエさん』のエピソードとまったく遜色がなく、しっかりとオチもついておもしろいものだった。
しかし一方で、『サザエさん』といえば、初期は過激な内容の放送が多かったことでも知られている。ヒトラーネタや、強盗ネタなどブラック要素も強く、今回の放送ではそういった昭和の『サザエさん』を期待していた人も多い。やはり、これらは今のテレビでは難しいのだろうか…。