NG③「どうして学校へ行けないの?」

子どもを心配する気持ちから、「どうして学校へ行けないの?」と聞く親御さんは多いと思います。なんとか原因を見つけて、再び学校に行けるようになってほしいという想いですよね。でも、残念ながら逆効果なのです。

この質問は子どもにとってプレッシャーになるばかり。学校に行けないことを責められているように感じ、「自分がいけないんだ」と罪悪感に苦しむ子もいます。

「責める気持ちはなく、本当に原因を見つけたいのです」という声が聞こえてきそうですね。原因を追究されれば、子どもは何か理由を言おうとするでしょう。「先生が嫌いだから」「みんなの前で発表するのがイヤだから」「友だちに無視されたから」……。イヤだと思うことを探して話すかもしれません。

でも、学校に行けなくなった「きっかけ」はあっても、それが本当の原因とは限りません。

すでにお話ししたとおり、原因がはっきりしている不登校は非常に少ないです。必要以上に原因を追究しようとすれば、「学校に行きたくない」気持ちを増幅してしまいます。

ある方は、お子さんに毎日「今日は学校でイヤなことはなかった?」と聞いていたそうです。そう聞かれれば、子どもは「今日あったイヤなこと」を探すようになります。わざわざ不登校のきっかけを作り出すようなものです。

ただし、子ども自身が「どうして学校に行けないんだろう」と問いかけてきたときは、「どうしてだろうね。一緒に考えてみよう」と言ってあげてください。子どもの話を聞き、一緒に考えることは大切です。

「学校に行かなくていいよ」のひと言で不登校は長引く…不登校の子に言ってはいけない5つのNGワードとは。再登校率90%の不登校解決支援サービスが警告_2

NG④「学校(先生、クラス、友だちなど)がダメだよね」

学校に行けなくなったのはあなたのせいではない。◯◯がダメだからだ……。

そう言ってあげたい気持ちはわかります。でも、このような言葉かけでは子どもは成長できません。他責の言葉だからです。このような言葉をかけていると、子どもは「うまくいかないことがあったときは、誰かのせいにすればいいのだ」と思ってしまいます。

何か問題があったとき、他人や学校、社会のせいにすれば一時的に気持ちはラクになります。しかし、それで問題が解決することはありませんよね。どんな問題も、解決したければ他責思考をやめる必要があります。

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確かに、学校や先生にも悪いところがあるでしょう。先生も人間です。完璧な人はいませんし、相性もあると思います。意地悪な同級生や先輩など、「こう変わってほしい」と思う点を挙げたらキリがないかもしれません。でも他人を変えることはできないのです。現状を変えたいのなら自分が変わるしかありません。

これは親子関係も同じです。子どもを変えたいと思ったら、自分が変わることです。「◯◯が悪い」といった他責の言葉をやめ、問題解決に向けて考える・行動する姿を見せることで、子どもも「自分もそうありたい」と思うようになるでしょう。