「これでうっかりエ◯画像をいいねしても炎上しなくなる」

これまでは誰がどのポストに「いいね」をしたのかわかる仕様だったが、変更後はポストした本人しか誰に「いいね」をされたのかわからず、第三者が知ることはできなくなった。この仕様には賛否両論がある。

否定派は、ユーザーが何に「いいね」をしているのかがわかるシステムが、Xのよさだったと嘆く。例えば、自分が「いいね」したポストを同じように「いいね」している人を見つけ出すことで、共通の感覚を持つ人と仲よくなることがあったが、それができなくなってしまった。

写真/Shutterstock.
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また、何に「いいね」をしているのかわかることで、ポストだけではわからないその人の人となりを知ることができる面もあった。これもやはり、自分とより同じ感覚をもった人を見つけ出すうえでは重要だった。

そして意外な活用法としては“生存確認”もある。Xにログインしたからといって、毎回投稿するわけではなく、下手したら1〜2か月、気づいたら1年以上何も投稿していない人だっているだろう。

仲のよかった人が急にそうなってしまうと心配になるが、「いいね」欄が更新され続けているのを見ることで、ひそかに“生存確認”ができていたのだ。

一方で「いいね」非公開化に賛成の声もある。そもそも今回の仕様変更は、“プライバシー保護のため”と銘打たれていたが、まさしくこの部分が評価されている。

これまでは思想・政治的なポストに「いいね」をすると、反対の考えを持つ人が嗅ぎ付けてきて、攻撃を受ける可能性があった。

特に有名人は、そういったポストに気軽に「いいね」を押すことができず、たとえうっかり押してしまっただけでも、その画像はスクリーンショットされてネットにさらされ、延々と反対の層から攻撃されてしまったというケースもある。

思想系だけでなく、趣味のポストについても同様のことが言える。

「いいね」ボタンひとつで、自分の趣味・嗜好がバレてしまう危険性があったのがこれまでのXだ。料理研究家のリュウジ氏は今回の変更を受けて、〈ようやくいいねがバレない仕様になるのか、これでうっかりエ◯画像をいいねしても炎上しなくなる〉と投稿している。