栄養不足解消にコンビニを活用しよう

外食や出来合いのお惣菜ばかり食べていると栄養が偏るなどと言われますが、私はむしろ逆ではないかと思っています。

女性は料理が得意な人が多いので、少ない材料でもパパッとおいしい料理を作ることができます。また、冷蔵庫の中にあるものを使い切ってしまおうとして、限られた食材ばかりを食べることになりがちです。

1日30品目摂るのが理想的だなどと言われますが、家庭料理だけでそれをクリアしようとするのはかなり大変なことです。そもそも一人か二人の食事を作るのにいろんな材料を少しずつ用意するなんてことは、コスパ的にも好ましくないでしょう。

その点、レストランでの食事や、スーパー・コンビニのお惣菜には、多種類の食材が使われていて、家では食べない食材を摂ることもできます。

だから、外食や出来合いのお惣菜は、多くの栄養素を効率的に、しかも手間もかけずに摂るのにうってつけなのです。もちろん嫌いなものを無理して食べる必要はありません。どうしても足りない栄養素が出てくるなら、サプリメントを活用することをお勧めします。

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ラーメンほど体に良いものはない!?

 「できるだけ多くの種類の食べ物を満遍なく食べよう」という観点を持つと、選ぶメニューも変わってきます。

例えば、そばとラーメンでは、なんとなくそばのほうが健康に良さそうなイメージがありますが、私はラーメンほど体に良いものはないと思っています。

なぜならそばの材料は、蕎麦粉と小麦粉、あとは出汁に使われる鰹節くらいで、残りは水と調味料です。天ぷらそばにした場合なら、いくつかの野菜やエビなどが加わりますが、それでもせいぜい3〜4種類でしょう。

一方ラーメンは、スープだけでも、鶏がらや豚骨、それにさまざまな香味野菜が使われます。味を追求するために、10種類以上の材料を使っている店も珍しくありません。

麺には小麦粉、さらにはトッピングとして、チャーシューや卵、メンマなども加わりますから、含まれる栄養素の数でいったら、圧倒的にラーメンに軍配が上がるのです。

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もちろんカロリーで比較すれば、ラーメンのほうが高いのは確かですが、繰り返しお話ししているように、高齢者は食事を制限して痩せることは御法度なので、それを気にする必要はまったくありません。