9年ぶりに奇跡の再会を果たした3人の会話とは…

「特に近況も話さずに、最近ハマってるアニメの話をして、終わりました。寒いし帰ろうということで、40分くらいで解散になりましたね」

SNS上では〈ここからドラマが始まりそう!〉〈アニメの導入みたい!〉と感激の声が飛び交っていたが、当の本人たちはかなり淡々としていたようだ。

また、すでに成人式でも小学校のクラスメイトたちと再会したのかと尋ねたところ、「成人式は中学校で集まったので、話しませんでしたね」とのことで、この同窓会について、他のクラスメイトがどう思っているか知ることはできなかった。
 

とりあえず今回で、卒アルに書かれている分の同窓会計画は終わってしまったが、今後、小学校のメンバーで集まることはあるのだろうか。盛者必衰.mp4さんが主導で同窓会を開く計画はあるかを尋ねると、「連絡先もわからないし企画しようってほどの情熱はないかもです。誰かがやってくれるなら行きます」と、そこそこ前向きな姿勢を示していた。今回、SNSで大きくバズっていたので、小学校のクラスメイトの誰かしらは、気づいてくれただろう。

今回の件は同窓会だったが、小さな頃に約束して、その後、うやむやになってしまうケースとして多いのが、タイムカプセルだ。Yahoo!ニュースのアンケート調査「みんなの意見」が2009年に調査をしたところ、「タイムカプセルを埋めたり、掘り出したりした経験はある?」との問いに、「埋めたことはある」とだけ答えた割合が40.9%もいたのに対して、「埋めて、掘り出したことがある」と答えた割合はわずか9.4%だった。タイムカプセルがちゃんと日の目をみるパターンはそれほど多くないようだ。

タイムカプセルを埋める(写真はイメージです)写真/shutterstock
タイムカプセルを埋める(写真はイメージです)写真/shutterstock

一方で2022年には、宮城県塩釜市の小学校で、50年前に埋めたタイムカプセルを50年前の卒業生と現在の児童ら、計80人で掘り起こすイベントが行なわれ、地元のテレビ局が取材していた。

このタイムカプセルはもともと、学校創立100年の記念として実施し、堀り起こすのも100年後となる予定だったが、卒業生が元気なうちに現役の児童と掘り起こそうということになり、50年後に開封することに。
 

カプセルから出てきたのはランドセルや教科書、黒板消し、ウルトラマンセブンの人形、筆記用具、野球ボールなどなど。これらのモノは泥やほこりなどを落として校舎内に展示して、卒業生や地域の人が見学できるようになった。

さらに昨年にも、宮城県の大崎市立古川第一小学校で、開校100年を記念して記念碑の下に埋めたタイムカプセルを50年ぶりに掘り起こす企画を実施し、多くの人が集まっていた。

“時”を超えた約束には、世代を問わず惹かれるものがあるようだ。

取材・文/集英社オンライン編集部