探偵社で働いたサザエさんがすぐに辞めた理由
友保 俺あれちょっとざわっとしたんですよ。明日雪が降るいうて、カツオとワカメが「コンコン大作戦」っていうのを立てたんですね。で、雪降ったらなにするか、雪を食べようと。で、その作戦バレて、波平に怒られて、雪は食うなと。で、フネさんにも「雪は“コンコ”だよ」と。ただそこはマスオが「“コンコン”のほうが響きがいいね」と、間に入ってくれて。「じゃあ雪が降ったら楽しもう」と。
でも、次の日雪が降らんかった。降らんかったら、最悪やってなったんやけど、その次の日がまた降るってなって、カツオが学校行くんすよ。で、5年生の主要メンバーで並んで帰るんですけど、中島とあの不動産屋の子、花沢さんが同じ黄色い長靴履いてたんですよ……。
これ匂わせじゃないですか。これ裏でつながってんじゃないか、と。俺一個引っかかりましたね。
小林 全国民が花沢さんの相手はカツオやと思ってるけど……。
友保 俺はザワっとしたね。飲んでたハイボールを置いたよ。おや? こいつら? と。
――サザエさんを独特な視点で見ていらっしゃる。
友保 俺、サザエさんの原作もいってるんすけど、原作まとめた雑誌みたいなんこの間、部屋から出てきたんですよ。そこになかなか鋭いこと書いてあって「サザエさん一家は流行りには乗るけど、物欲には捉われてない」と。たしかに切手ブームのときも切手収集癖はなかったですね。趣味は多いけど収集癖はない。波平も盆栽を我がもの顔で育ててるけど、モノは集めない。ひとつ自分てものを持ってるんですよね。
――現代へのアンチテーゼですね。
小林 集めたり、鮨屋で時計並べたりな。
友保 あと、港区女子はサザエさん見たほうがいい。サザエさんは探偵社で働いてたことありますからね。見たことないくらいデカい弁当箱持って、どんだけ食うねんっていう(笑)。
――サザエさんの自立。
友保 結局ミスしすぎてすぐやめたけど(笑)。
小林 あの髪型で尾行は無理やろな(笑)。
取材・文/西澤千央 撮影/高木陽春