ーーマンガテック後に、正式リリースに向けたβテストを実施しています。何名くらいの方がテストに参加したのでしょうか?
山中 当社のホームページに申し込みフォームを作成したのですが、そこから7000人ほど応募していただきました。
ーー7000人ですか!?
山中 想像をはるかに超える、多くの方々にお申し込みいただきました。少年ジャンプ+のTwitterアカウントなどでも告知してもらったのも、大きかったと思います。
ーーβテストはどのように進めたのでしょうか?
山中 当初は、7000人を対象に1回のテストを実施しようと考えていました。しかし社内で再検討して、7000人を1000人ずつ7つのグループに分けて、7回テストを実施することにしました。
流れとしては、最初のグループの方に1ヶ月間サービスを体験していただきます。それと平行して、ユーザーインタビューとそこから挙がってきた要望を踏まえた機能追加・改善のための開発を実施。そして、次の1ヶ月でアップデートしたサービスを次のグループに使っていただきました。あとは、これをひたすら繰り返しましたね。
石渡 7000人集まったからこそできたことです。もし700人しか集まらなかったら、こんなことはできませんでした。
細野 7000人を対象にするのも驚きでしたが、7回テストすると聞いた時はもっと驚きました。ユーザーインタビューなども丁寧で、分析も詳細で参考になることばかりでしたね。
全社員がユーザーインタビューに関わった理由
ーーユーザーインタビューのお話がありましたが、実際にはどのようにおこなったのでしょうか?
山中 もう、社員総出でやりました。
ーー社員は何名くらい在籍しているのですか?
山中 現在は8名です。
細野 でも、最初のテストの時はもっと少なかったですよね。
山中 4名です(笑)。インタビューは2人一組で、エンジニアも参加しておこないました。マンガテックの期間から数えると、合計で220名ほどのユーザーの方々にインタビューすることができました。
石渡 一般に、ソフトウェアエンジニアはソフトウェアの開発に専念するという会社が多いかと思います。僕たちのチームのように、エンジニアががっつりユーザーインタビューに参加するのは少し珍しいかもしれません。ただ、全員が直接ユーザーの声を聴くことで、「誰のために何を作るべきか」について、全員が同じ方向を向くことができています。