恋愛を描いた作品は、見ることを避けている
――創作物の内容が引っ張られてしまうことがあるため、映画は意図的に見ないようにしているとのことですが、それはいつから実践していることなのでしょうか?
仕事で恋愛漫画を描くようになってから、映画に限らず恋愛を主題に置いた作品を何となく避けてしまうようになってしまいました。
もちろん、自分の力だけで何かを作り出せるなんておごった考えはなく、どちらかというとアイデアがかぶってしまったときに、知っていると「ああ、あの作品の真似になっている気がする」と手が縮んでしまう部分を避けるために、つい選択肢から外すようになっていったんです。
逆にそれ以外、恋愛が主軸ではない作品に関しては何でも見るし、読みます。
――特に好きな映画を教えてください。
恋愛を描いているものを強いて挙げるなら『美女と野獣』や『シンデレラ』(アニメ・実写両方)のようなディズニーのおとぎ話が好きです。同じディズニーの『魔法にかけられて』(2007)も大好きです。
好きな映画と言われてぱっと浮かんだのは『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(2014)、『キングスマン』(2014)、『プラダを着た悪魔』(2006)、『ライフ・イズ・ビューティフル』(1997)、『シンドラーのリスト』(1993)、『ビューティフル・マインド』(2001)、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)です。
史実を基にしたものが好きな傾向にあり、そうでないものは、キャラクターが立っている作品が好きなのかな、と思います。
自分が作るものと好きなものが乖離しているタイプかなと。
――映画化を楽しみにしている原作ファンの方へ、メッセージをお願いします。
原作と同じ部分、違う部分、どの要素でも楽しんでいただけるのではないかなと思っています。私が表現できなかった部分を補って、さらに昇華しておもしろいものにまとめてもらいました。ぜひ、楽しんでもらえるとうれしいです。
『恋は光』(2022)上映時間:1時間51分/日本
恋する女性が光って視える、特異な体質を持つ大学生の西条(神尾楓珠)。恋愛とは無縁の学生生活を送っていたある日、「恋というものを知りたい」と言う文学少女・東雲(平祐奈)と出会い一目惚れ。“恋の定義”を語り合う交換日記を始めることに。そんなふたりの様子は、西条にずっと片想いをしている幼なじみの北代(西野七瀬)の心をざわつかせる。さらに、他人の恋人を略奪してばかりの宿木(馬場ふみか)は、西条を北代の彼氏と勘違いして猛アプローチを開始。いつの間にか4人で“恋とはなんぞや?”を考えはじめ、やがて不思議な四角関係に……。果たして彼らは恋の定義を解くことができるのか? そして、それぞれの恋の行方は。
©秋★枝/集英社・2022映画「恋は光」製作委員会
配給:ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA
6月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
公式サイト
https://happinet-phantom.com/koihahikari/