オーダーメイドして世界で一つだけのイヤホンを作る

音質へのこだわりを追い求めると、最終的にはイヤホンをカスタマイズする道に行き着くユーザーは少なくない。そんな人たちのために、e☆イヤホンにはオーダーメイド商品を専門とするコーナーもある。

カスタマイズと言っても、ゼロからすべてのパーツを組み上げられるわけではない。「クルマでいうと、ボディの色や内装をカスタマイズするのと近い」(東谷さん)。とはいえ、イヤホンの外装デザインを選ぶことに加えて、ユーザー自身の耳の型に合わせたオーダーメイドのイヤホン(イヤモニともいう)を作ることができるのは魅力だろう。

オリジナルのイヤホンの作り方だが、まずはカスタマイズに対応するイヤホンメーカーと、ドライバーユニットなどのスペックを選ぶ。次にシリコンで耳の型をとり、それを元にアクリル素材でドライバーユニットを覆うシェルやカナルの部分を製造する。こうして自分の耳にピッタリとはまる、世界に一つだけのイヤホンが完成するというわけだ。イヤホンを自分の耳の形にするなんて、本職のミュージシャンかマニアだけだと思いがちだが、実際にはごく一般のユーザーも利用している。 

50万円の高級品からオーダーメイドまで マニアがハマる「イヤホン沼」_5
シリコンで耳の型をとる
50万円の高級品からオーダーメイドまで マニアがハマる「イヤホン沼」_6
このように自分の耳の型から作ったアクリル素材のシェルなどとドライバーユニットを組み合わせることで、自分だけのイヤホンが完成する

「耳穴が小さすぎて、どのイヤホンも合わないという女性も多いです。あとは、左右の耳穴の大きさが違う人も結構います。そうした方にとって、がっちりと耳にハマるイヤホンは魅力的です。当然、遮音性や密着度も高いです」(東谷さん)

オーダーメイドできるイヤホンの中で、東谷さんがお勧めするのは、米Empire EARS(エンパイア・イヤーズ)の「BRAVADO MKII」(13万3100円)。BA型とダイナミック型、静電型というドライバーユニットがトリプルハイブリッドで搭載されていて、特に低音域に強みがある点が特徴。「2、3年前にはなかったトリプルハイブリッドのイヤホンですが、最近はじわじわと増えてきています」と東谷さんは解説する。