メタバースが秘める大きな可能性
——次に「メタバース」とは何か、教えてください。
「メタバース(metaverse)」は「超越(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、ゲーム機やコンピューター、ネットワークの中で構築された仮想空間のことです。
身近なメタバースといえば、Nintendo Switchのソフト『あつまれ どうぶつの森』。ゲーム内でさまざまなプレイヤーと交流できたり、物品を売買できたりするのが特徴です。また、Epic Gamesが販売・配信するオンラインゲーム『フォートナイト』や、Microsoftの子会社が開発したオンラインゲーム『マインクラフト』もメタバースといえます。
——メタバースはなぜ今、これほど注目を集めているのでしょうか。
メタバースが盛り上がりを見せている理由は、メタバース内での経済圏の発展と可能性にあります。メタバースはグローバルかつオンラインで広がる世界であり、その世界のもの自体にNFTで唯一性を与えられることが大きなメリットです。
メタバースに存在するものとは、メタバース上の土地や建物、さまざまな権利など。例えばメタバース上の土地をNFT化した場合、発行上限を規定して希少性を担保し、かつNFTの特性によって、それが「唯一」であることを証明できます。もの自体の唯一性をもたらすことによって、その価値が明確になり、結果として経済圏が強固で大きなものに発展する可能性があるのです。
また、NFTを利用することによって、デジタル資産の売買がより簡単にできるようになります。メタバース内で使用するアイテムやイベントの参加チケットをNFTで発行するなど、その取り組みの可能性は大きく広がっている最中です。実際に『ディセントランド(Decentraland)』というメタバースでは、音楽イベントが開催されて有名アーティストやセレブが多数出席し、盛り上がりをみせました。