1380万円あったら、東京大学合格のガチャが1回回せる
ここで終わりではありません。大学受験の際にも、受験料がかかります。東大以外にも、早稲田、慶應あたりから2つずつ、合計5つの学校に出願したとすると、出願費用だけで35000×4+30000=170000円もかかってしまいます。合計で580万円ほどにまでなってしまいました。
私は鉄緑会の実態を知りませんが、鉄緑会に通っていた知り合いによれば、多くの人は「英語、数学、数学3、物理、化学」のように、英語と数学、理科科目をとるようです。また、鉄緑会には文系生徒が少なく、理系生徒の割合が多いため、特に国語を取る生徒は少ないとのこと。
そのためここで言っている金額は、想定されるマックスであると考えてください。一から十まで塾に任せて東大を受験したいなら、580万円という金額になるというシミュレーションです。
小学校から高校までの金額を足してみましょう。小学校が300万円、中学校が500万円、高校が580万円でしたから、300+500+580=1380万円。いわゆる東大エリートコースを歩みたいのであれば、これだけのお金と9年間の月日がかかります。この試算はかなり塾に頼る想定で組んでいるので、依存度を減らすなら、もう100万~200万程度は少なくできるかもしれません。
逆に、小学校4年生時点でアドバンテージを得るために、幼少期から知能トレーニングや英会話塾などに通わせると想定すると、プラス600~700万円はかかるでしょう。
そう考えると、子どもの才能に頼らずに、すべて課金だけでどうにかするなら、2000万円ほどかかるといえるかもしれません。徐々に投資額が大きくなっていることから単純に比較はできませんが、1380万円を9年で割ると年間150万円と少し。月当たりでいえば、約13万円ほど。
確かに、安い金額ではありません。ですが、このコースを歩んでいけば、お子さんは決して低くない確率で、東京大学の門戸をたたくことができます。言ってみれば、東京大学に行けるチケットが入ったガチャがあったとして、1380万円あったら、それが1回回せるのです。
文/布施川天馬
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