二階氏の50億円も安倍派の裏金も非課税なのに…
「月平均500円弱」の国民負担が始まることが明らかになった一方で、国民に負担を求める側の自民党議員は、『課税逃れ』疑惑を指摘されている。
6日の衆院予算委では、二階氏が受け取っていた、使途を明らかにする必要がない「政策活動費」計約50億円や、安倍派議員の裏金にも課税が必要ではないかとの指摘が野党から相次いだ。
立憲民主党の長妻昭政調会長は、安倍派議員が受け取っていた裏金も、非課税となる政治団体の収入ではなく、課税対象となる議員の個人所得とすべきではないかと首相にただした。
同党の米山隆一議員も、二階氏が幹事長時代、使途を明らかにしなくてよい政策活動費を5年間で計約50億円受け取っていたことに触れ、残額は二階氏の雑所得として所得税の課税対象となるのではないかと指摘した。
しかし、首相は二階氏の50億円の使い道について「党勢拡張のために使用しているものと当然、認識している」と述べるにとどめ、「(雑所得としての)申告の必要はない」と強調。安倍派の裏金も、二階氏の50億円も、このまま非課税の扱いになりそうだ。
「国民はこれから確定申告をする時期。自分たちは『課税逃れ』と指摘されるようなことを平気でして、税や社会保障の負担、さらには月平均500円弱の負担まで新たに求める立場にあるのでしょうか」(全国紙政治部記者)
「増税メガネ」のあだ名を気にして、1人4万円の定額減税を打ち出すなど、増税イメージの払拭に必死だった首相。だが、身内に甘く、国民にばかり負担を求めていては、不名誉なあだ名はまだまだ消えそうにない。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班