今の童貞には“捨てる”チャンスが減少?
だが悲観的に考えてみれば、80~90年代よりも性交渉までの難易度が上がっているということは、今後さらに童貞率が上がっていってしまう懸念へとつながる。
「私はいつの時代も“恋愛強者3割の法則”があると言っていますが、自由恋愛という市場においては、常にモテる男性上位3割だけが自由に恋愛を謳歌するという『勝者総取り』パターンが発生します。
再び先の社人件のデータを参考にすると、1987~2021年までの25歳以上の未経験率は基本的には20~30%台で推移しています。これは25歳まで童貞のままでいると、その後も童貞であり続ける可能性が高くなることを意味しています。
今は男性の3割が生涯未婚、将来的に5割の男性が生涯無子になると推計されています。結婚を機に童貞とサヨナラできた時代と違って、今後はますます性交渉のきっかけを得られない人も増えるんじゃないでしょうか」
一方で、現代では性交渉をせずとも性的快楽を満たせるアイテムやコンテンツが増えたことにより、リアルの女性に固執する必要がなくなったという指摘もある。
「ITが発達していない昔に比べて、スマホなどでアダルトビデオや2次元キャラなどのそういったコンテンツを手軽に見られることにより、リアル女性が必要なくなった男性も少なくない。性欲を処理するハードルが下がった時代になったことで、童貞のままの現状でも満足できる、と考えるようになった人は多いでしょう」
いずれにしても、やはりこのままでは未婚率の上昇、そして人口の減少に歯止めがかからなくなる要因になる可能性は否めない。