性欲だけじゃなく、若い子と仲よくなれるのがうれしかった

しかし8年前、2人目の出産を機に妻は育児に追われ、夫婦はセックスレスに。悶々として風俗に通うようになった男性が立ちんぼの存在を知ったのは2年前のこと。

「思わず『ここはディズニーランドか!』と叫びそうになるほど、僕にとっては夢の国でした。これまで風俗ではたびたびパネマジ(パネルマジック=プロフィール写真と実物が違うこと)に引っかかってきましたが、ここなら若い女性がズラリと路上に立っていて、実際に見てから決められる。それが大きな魅力でした」

それから男性が大久保公園に週3回のペースで通うようになるまで時間はかからなかった。

男娼が客を連れ込んでいたマンション(撮影/集英社オンライン)
男娼が客を連れ込んでいたマンション(撮影/集英社オンライン)

「多くて15万円ほど使う月もありました。でも、ただ性欲を満たすだけだったら、ここまでハマらなかったでしょう。家庭に居場所がない僕にとって、若い女性とコミュニケーションが取れることがうれしかったんです。

公園前を歩いていると立ちんぼの子が『あ、今日イッシー(男性のあだ名。仮名)』来てるんだ)』と声を掛けてくれたり、風俗と違ってLINEの交換ができるので、1週間ほど大久保公園に行けない期間があれば『イッシー生きてる?』と心配のLINEもしてきてくれるんです。“半分友達”みたいな関係性が心地よかった」

そのうち、「あの子どう?」などと、買う側の男性とも情報交換をするようになり、界隈ではそれなりに知られた存在になった。しかし、そこはしょせん、ならず者が集う場所。それを痛感する出来事がすぐに起こる。

「仲よくしていた3人の女性から『期日までに必ず返すから』とお願いされて、お金を貸してしまったんです。合計120万円。うちふたりはバーやホストクラブの売掛金のための借金で、自分で 直接お店に足を運んで支払いました」