レパートリーは100曲超え
――落ち込んでいた台湾プロ野球の人気をV字回復させたのが、チアリーダーの存在だと言われていますが、どんな応援スタイルなのですか。
スタンドにある台の上に立って、ダンスと歌で、選手を鼓舞するのが台湾のチアリーダーです。
――日本では選手ごとに登場曲があって、ファンがそれを一緒に合唱して応援するというスタイルですが、台湾の定番スタイルは?
選手ごとに登場曲があるのは日本と同じですが、台湾ではそのほかにも、ヒットを打ったとき、二塁打、三塁打、盗塁、ホームランとそれぞれの応援歌があって、1試合で踊る曲は全100曲を超えますね。
――100曲!?
はい。チームが守備についているときも、ピッチャーが三振を取ったときに歌う曲もありますし、キャッチャーが盗塁を阻止したときの曲もあります。それから―。
――まだあるんですか?
まだまだ、たくさんありますよ(笑)。
1回から9回まで、それぞれ攻撃の前にやるパフォーマンスもありますし、試合前、試合後、チェンジのときにやるパフォーマンスもあります。あとは……。
――もう100曲を超えていると思いますが、まだあるんですね。
毎試合、応援に来てくださるファンの方にも楽しんでいただけるように、曜日によってパフォーマンスを変えることもあります。
――変える必要はあるんですか?
ありますよ! それが台湾野球なんです。どんどんバージョンアップしていくので、覚えるだけでも大変ですが、私たちチアの応援も含めて喜んでいただけているので、やりがいはすごくあります。
――曲はすべてオリジナル曲ですか。
オリジナル曲もありますし、流行っている歌もたくさんあります。そうそう。最近日本のTikTokでバズっている『可愛くてごめん』も応援に取り入れましたよ。
――それだけ多いと、間違えちゃう…ということもありそうですね。
私たちチアは試合ごとにシフト制になっていて、遅いときには、深夜12時を回ってもまだ練習しているということもあるんですが……それだけ練習していても、やっぱり間違えちゃうことはあります(笑)。
――そういうときは?
笑顔です。とにかく笑顔! チームが負けているときも、個人的に落ち込んだり、凹んだりすることがあっても、試合中は笑顔。笑顔が大事です。