「ゼロアワー!?の巻」(ジャンプ・コミックス第12巻収録)

今回は、漫画家にとって欠かせない相棒である漫画編集者にまつわるお話をお届けする。

本作に登場する漫画家・春本は、もちろん『こち亀』作者・秋本治先生ご自身をパロっている。そして、編集者・堀口は、『こち亀』初代担当の堀内丸恵(ほりうち・まるえ)氏を元ネタにしている。

本作のタイトルにある「ゼロアワー」とは、もちろん締め切りの時間を指している。発売日にきちんと雑誌を出すためには、当たり前の話だが、原稿を入稿し、印刷・製本し、配本して……という一連の作業を期限内に行うことが不可欠だ。

だが、堀口編集は作中で馘首ものの大ポカをやらかしてしまう。困り果てた堀口は藁をも掴む思いで両さんに相談するが、両さんが取った行動は禁断の……。

産みの苦しみを味わっているのは、必ずしも漫画家だけとは限らない。そう、本作は「漫画家残酷物語」ならぬ「編集者残酷物語」とでもいうべき一作なのだ。

なお、「ふれあい運動会の巻」(ジャンプ・コミックス6巻収録)では、他の編集者たちとともに実名で登場。翌年発行する新年号を今すぐ作れと、両さんにムチャ振りをかまされていた。

「ふれあい運動会の巻」より
「ふれあい運動会の巻」より
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それでは次のページから、漫画編集者・堀口に訪れた苦難の一日をお楽しみください!!