食事にあまりこだわりはない

下戸が甘党であることはよくある。菅氏も首相就任当初、「3000円のパンケーキ」を食べている姿が批判されたが、3000円を握りしめて酒を飲みにいってどれくらい飲めるかと考えれば、一国の宰相にそれくらいの自由を許してもいいだろう。

めん類が好きというのは、素早く食べられるからという理由だ。食事にあまりこだわりがないのは、毎日の「首相動静」からもうかがえる。

首相動静は首相がその日にいつどこで誰に会ったかが記されている。菅首相が2020年9月16日に就任して以降1ヵ月(正確には10月13日まで)の動静を調べると、食事や会食が決められた場所で行われているケースが多い。

ひと月に同じ店で14回の会食。酒をまったく飲まなかった菅元首相が通ったレストランと3000円のパンケーキ_2

菅義偉に高確率で会える…大好きなレストラン「ORIGAMI」

最も多いのが、赤坂のザ・キャピトル東急のダイニング「ORIGAMI」。終日利用できることもあり、朝食がてらの会食や昼食、夕食を問わずに利用している。

その回数は14回。1日に1回の利用として単純計算すると2日に1度は訪れている計算になる。赤坂の議員宿舎から近いとはいえ、同日の昼夜に行くこともあれば、朝に食事して夜の会食の後に秘書官と再度訪れることもある。ちなみに食べログの☆は3・55だ(2022年10月5日時点)。

その次によく利用しているのが、ホテルオークラのダイニング「オーキッド」で9回。3日に1度は行っている。そして、「オーキッド」に続くのが中華料理の「星ヶ岡」。こちらもザ・キャピトル東急ホテルにある。ちなみに菅氏はフィットネスクラブも同ホテルで、散髪も同ホテル内の「カージュラジャ ティアド」が行きつけだった。

「一国の首相は忙しいんだから、効率的に食事を済ませたいんでしょ」とも思ったが、近年の歴代総理を調べてみるとそうは言い切れない。