現代っ子と20年前の生徒の違いとは?
――それが今の子は?
それがほんとにないんですよ。入学式もほんとに大人しい。
だから、最近は「喧嘩せえ」って言ってます。殴り合えって意味じゃなくて、「言わな、わからんねんから」と。
やっぱり昔に比べると、今の子はこっちで細かいフォローが必要になってきた気がします。
体感的にヤンチャな生徒が減って、それまで引きこもっていたような生徒が割合的に増えているのもあるけど、自分の思っていることを声に出せない子が多くなっているように思います。
――それはなぜだと思いますか?
情報伝達手段の変化もあるかもしれません。
たとえばLINEにしても『既読無視なんてできへん!』って子はめっちゃいるんですよ。あんなもん、じっくり考えて返すもんじゃなくて表面的なラリーじゃないですか。読めるときに読んで、返せるときに返すでええねん。
でも子どもたちからすると「誤解されたら終わり」という感覚があるんです。これはLINEだけではないですが。そうやなくて「誤解されたら解けばいい」っていうことを知らない子が多いんです。
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後編では、北星余市高校の教師・本間涼子先生の教育方法を聞く。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班