進化する近年の少女漫画
——BL誌でのご活躍を経て、今は一般誌メインで執筆されていますよね。
恋愛以外の結びつきを読みたいし、描きたいと思ってBLの世界にいたものの、やはりラブはすごく求められるので……。試行錯誤しながら一般誌に移り、今に至ります。
——そして再び、少女漫画誌でも描かれるようになりました。
はい。『環と周』のような作品を少女漫画誌に載せていただけて本当に嬉しいです。そもそも、編集者さんに企画の話をしたときに「面白い」と言っていただけないと、その先を描くことはできないので……。
最近は、自分の好きな「恋愛以外の結びつきを描きたい」と言ったときに「いいね」と返してくださる方が増えてきたので、安心して続きが描けるようになりました。90年代だったら、『環と周』はボツになっていた気がします。
——恋愛至上主義の雰囲気が弱くなった、ということでしょうか?
読者としては、王道ラブストーリーがありつつも、それ以外の物語も増えたように感じますね。それに、恋愛モノも雰囲気が変わったような気がします。
読み手としても描き手としても、今が1番楽しいです。
——次の作品はどんな物語を描くのでしょうか?
芸能界を舞台にした連載を準備中です。前々から予定していたのですが、コロナ禍の影響でなかなか取材ができなかったんです。ようやく着手できるので、ワクワクしています。
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文・インタビュー/嘉島唯