後編はこちら

ゲーム購入代を浮かせようと思って始めたが…

「4年前に『すすメルペイ』というメルペイの友達紹介キャンペーンがあることを知って、ここでポイントをたくさん獲得できればNintendo Switchや『ポケットモンスター ソード』の購入費が浮くのでは……と思ったんです」

そう話すのは、この4年間、1日も欠かすことなく「すき家」で食事をしているというマナリス氏(30歳)。

当時、開催されていた「すすメルペイ」とは、メルカリアプリ登録者から紹介コードを受け取った人がメルペイに登録することで、勧誘した側もされた側も1000円分のポイントが受け取れるというものだった。

勧誘された側は1度しかポイントを獲得できないが、勧誘する側のポイント獲得上限はなんと1億円。これに目をつけたマナリス氏は、Twitter(現X)に自身の紹介コードを公開し、“錬金術”を企てた。

「でも、ただ募るだけでは拡散されないし、おもしろくない。だから『集まった全額なくなるまですき屋でメシ食います』という言葉を添えたんです」

きっかけとなる投稿は2019年9月1日だが、当初は日数の重複カウントなどをしてしまった関係で、9月23日を正式なスタート日としている

本人は「5万円分くらいになれば儲けもの」程度の感覚でツイートするも、彼はオンラインゲーム『ファンタシースターオンライン2』で全国3位になるなど、その時点でTwitterフォロワー数が8000人(現在11万6000人)を誇るちょっとした有名人だった。
そのため、「マナリスにめちゃくちゃすき家を食べさせよう」という悪ノリユーザーが続出し、瞬く間に数万ポイントに。

ゲーム大会に出ていたころの21歳のマナリス氏

メルカリ系のこういったキャンペーンはその後も定期的に行われ、マナリス氏もたびたびそれらに参加。結果、ポイントは減るどころか増え続け、すき家生活1458日目となる2023年9月21日時点で、残り177万480ポイント。1日1000円分を使っても、ポイントを使い切るまで5年弱かかる計算だ。